日本には日本独自の年号があります。
これは言わば「天皇歴」、日本神道という宗教の年号でもあります。
では西暦は?と言えば、「キリスト歴」、キリスト教という宗教の年号です。
年号というのは、多くの場合、宗教が関わっていて、イスラム暦だとか色々ありますが、国はあまり年号を持っていません。「アレクサンダー王の時代」とか「江戸時代」とか、年号ではない。
「便利だから勝手に広まる」なんていう単純なものではないので、このキリスト教の年号は、キリスト教徒の皆さんが熱心に世界に広げる活動に取り組んだ結果だと思うんですね。
「年号は主に宗教が牛耳っている」と見ることもできます。
世の中を支配しているのは、宗教である
なんて陰謀めいた表現も出来るかも知れませんね。
いずれにせよ、宗教とはなんぞや?ということを知るのは、とても大切です。
さて。
宗教には経典がありますが、これは信者さんの行動規範です。
国には憲法や法律があります、これは国民の行動規範です。
この構造がよく似ていると思ったので、「国と宗教を逆転させてみる」と、ちょっとした頭の体操になるかもしれません。
では始めてみますか。
キリスト教には20億人の信者がいるそうです。もしこれが国だと捉えたら、とても多くの人口を抱えた巨大な国家になります。
キリスト国には、キリスト国民が20億人いる。
聖書という憲法を守る人たち。この国が、世界の暦を支配するのは、分からなくもない。
布教活動とは、「法律がない国に法整備をしに行く」感覚なのかもしれません。
ちなみにイスラム国(ややこしいですが、あの過激な団体ではないですよ、イスラム教のことです)には16億人の国民がいます。コーランという憲法を守る人たち。今後、この国が世界の暦を支配するのかもしれません。
キリスト国VSイスラム国
うーん、なんか世界情勢は、この方が理解しやすい気もします。
逆に、国を宗教だと捉えたらどうなるのかというと、そんなキリスト国やイスラム国の中には様々な宗教があり、信者さんがいるわけです。
インド教の信者は13億人います。
インド教憲法が正しいと信じる信者さん13億人。
日本教の信者は1億人くらい。
日本教憲法が正しいと信じる信者さん1億人。
信教の自由(国籍変更の自由)はありますが、基本的に世襲制です。親がインド教なら生まれた子供もインド教ですし、親がアメリカ教なら子供も自動的にアメリカ教の信者として育てられます。
宗教とは、「神が作った行動規範は正しい」と信じる集まりで、国家とは「人が作った行動規範は正しい」と信じる集まりですね。
はてさて、どちらの行動規範が正しいと思いますか?
人は、どんな行動規範を守って日常を生きているのでしょう?
〇〇国憲法信者(〇〇国民)を、△△国憲法信者(△△国民)が批判してる姿を想像すると、なんか大丈夫なのかこの世の中は?と思えたりするかもしれません。
宗教とはなんぞや?を考えると、国とはなんぞや?の答えにいきつきそうです。
国も宗教も、最終的には信者を作るために存在するのかもしれません。
また、宗教の理解は世界を見るのにとても大切なのだなぁと改めて思えるかもしれないですね。
さてみなさま。みなさまはれっきとした日本教の信者でございます。世襲制ですよ。親が日本教だったら、子供も日本教なのでございます。もちろん改宗することは出来ます。アメリカ教でもフランス教でも、信じることは自由です。ただし、信じて良いのは1つだけ。我らが日本教の大切な価値は、基本的人権、国民主権、平和主義です。天皇が象徴でございます。
こういう風に書くと、なんか怪しくなりますね(笑)